レイ・ダリオ推奨ポートフォリオをETFで自作する【オール・ウェザー戦略】

レイ・ダリオ推奨ポートフォリオをETFで自作する【オール・ウェザー戦略】

オール・シーズンズ戦略とは?

オールシーズンズ戦略とは世界最大のヘッジファンドであるブリッジウォーター社を率いたレイ・ダリオ氏が考案した投資戦略です。
経済の4つの季節(インフレ・デフレ・景気拡大・景気後退)の組み合わせで資産価値が上下するが、どの組み合わせが次に訪れるかは誰もわからないという考えに基づき、それぞれの組み合わせに価格が上昇しやすい以下の資産クラスを分散して保有するという戦略になります。

インフレデフレ
景気拡大コモディティ株式
景気後退米国債
経済の季節の組み合わせごとの上昇しやすい資産クラス

その資産クラスを組み入れたオール・ウェザーポートフォリオは下落相場に強く、リーマンショックが起きた2008年でも-4%の軽傷で済んでいます(S&P500は-37%の暴落)。ポートフォリオにおける資産クラスの比率は以下の通りです。

オール・ウェザーポートフォリオ

ETFで自作するオール・ウェザーポートフォリオ

私はオールシーズンズ戦略を参考にして以下の比率と銘柄でポートフォリオを育てています。

株式

先進国株

VTI

VTIは、米国のバンガード社が提供する上場投資信託(ETF)で、全米株式市場を反映する株価指数であるCRSP US Total Market Indexに連動する投資商品です。VTIは、アメリカの主要な銘柄をカバーする3,700銘柄以上の株式を保有しており、多様な業種や規模の企業に投資することができます。VTIの運用資産は数百億ドルに上り、米国の最も人気のあるETFの1つであり、低コストで投資家に広く普及しています。VTIは、米国株式市場全体を追跡することで、投資家に市場全体の動向に基づく投資を可能にします。

VIG

VIGは、米国のバンガード社が提供する上場投資信託(ETF)で、高配当株式に投資することを目的としています。VIGは、米国の大型株式市場を反映する指数であるデイトナ・ジョーンズU.S.セレクト・ディビデンド・インデックスに基づいており、連続増配を続ける企業に投資しています。このETFには、連続増配を行っている企業が選別され、それらの企業に対してウエイト付けされたポートフォリオが構築されています。VIGは、高配当の株式に投資することで、より安定的な収益を追求する投資家に適しています。また、VIGは、米国の主要な銘柄をカバーするので、投資家は米国株式市場全体の動向に基づく投資を可能にします。VIGは、投資家にとって低コストな運用を提供することで、多くの投資家から人気があります。

QQQ

QQQは、NASDAQ-100指数に連動する上場投資信託(ETF)で、テクノロジー関連銘柄を中心に投資を行います。NASDAQ-100指数は、NASDAQ市場に上場する非金融セクターの大型銘柄100社を対象とした株価指数であり、Apple、Microsoft、Amazon、Facebook、Googleなどの大手テクノロジー企業を含みます。QQQは、この指数に連動することで、これらの大手テクノロジー企業に対して、より分散化された投資を行うことができます。このETFは、株式投資家にとって、テクノロジー関連銘柄に投資することに興味がある投資家に適しています。また、QQQは、投資家にとって低コストで、高い流動性を提供することで、株式投資家から人気があります。

VGK

VGKは、ヨーロッパの主要な銘柄をカバーする上場投資信託(ETF)です。このETFは、米国の投資会社であるVanguardが提供しており、ヨーロッパの株式市場に投資することを目的としています。VGKは、イギリス、ドイツ、フランス、スペイン、スイスなどの国々の銘柄に投資することができ、ヨーロッパの経済成長に連動して投資家にリターンを提供することを目的としています。また、VGKは、多数の銘柄に投資することで、個別の銘柄のリスクを分散化し、投資家にとって安定した投資手段となっています。VGKは、低コストで、高い流動性を持ち、欧州市場に投資することに興味のある投資家にとっては魅力的な選択肢となっています。

新興国株

CXSE

CXSEは、中国の株式市場に投資する上場投資信託(ETF)です。CXSEは、中国本土の上場企業の株式を追跡するため、MSCI中国A株指数に基づいて構築されています。このETFは、中国本土のA株市場に直接投資することができ、A株市場は主に中国国内の投資家に開かれている市場であり、外国投資家にとってはアクセスが制限されています。CXSEは、中国市場に投資することに興味がある投資家にとって、A株市場への投資機会を提供するための方法として注目されています。また、CXSEは、中国の主要な銘柄をカバーすることで、中国の株式市場全体の動向に基づく投資を可能にします。

EPI

EPIは、インド株式市場に投資する上場投資信託(ETF)で、インドの大型企業に投資することを目的としています。このETFは、米国の投資会社であるウィズダムツリー社が提供しており、インドの主要な銘柄をカバーするために設計されています。EPIは、インドのGDP成長率が高いことや、多様な市場機会があることを背景に、投資家にとって興味深い選択肢となっています。また、EPIは、投資家にとって低コストで、高い流動性を提供することで、多くの投資家から人気があります。インドに投資することに興味がある投資家にとって、EPIは、投資するための手軽な方法として注目されています。

EIDO

EIDOは、インドネシア株式市場に投資する上場投資信託(ETF)で、インドネシアの主要な銘柄をカバーすることを目的としています。このETFは、ブラックロック社が提供しており、インドネシアの経済成長や人口増加により、多様な投資機会があることを背景に、投資家にとって興味深い選択肢となっています。EIDOは、主に金融、エネルギー、消費財、鉱業、通信などのセクターに投資することを目的としています。このETFは、投資家にとって低コストで、高い流動性を提供することで、多くの投資家から人気があります。インドネシアに投資することに興味がある投資家にとって、EIDOは、投資するための手軽な方法として注目されています。

VNM

VNMは米国の投資会社であるVanEckが運用しており、ベトナム国内の主要な上場企業の株式に投資しています。VNMは米国株式市場で取引される最初のベトナムETFです。VNMは、FTSEベトナム指数に基づいており、銀行、石油、ガス、電力、通信などの産業に投資しています。投資家はVNMを通じてベトナム市場のポートフォリオを持つことができます。

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EPHE

EPHEは、フィリピン株式市場に投資する上場投資信託(ETF)で、フィリピンの主要な銘柄をカバーすることを目的としています。このETFは、米国の投資会社であるiSharesが提供しており、フィリピンの経済成長により、多様な投資機会があることを背景に、投資家にとって興味深い選択肢となっています。EPHEは、主に金融、消費財、不動産、エネルギー、鉱業などのセクターに投資することを目的としています。このETFは、投資家にとって低コストで、高い流動性を提供することで、多くの投資家から人気があります。フィリピンに投資することに興味がある投資家にとって、EPHEは、投資するための手軽な方法として注目されています。

EWZ

EWZは、ブラジル株式市場に投資する上場投資信託(ETF)で、ブラジルの主要な銘柄をカバーすることを目的としています。このETFは、米国の投資会社であるiSharesが提供しており、ブラジルの豊富な資源、大規模な市場、成長潜力などを背景に、投資家にとって興味深い選択肢となっています。EWZは、主にエネルギー、金融、素材、消費財、鉱業などのセクターに投資することを目的としています。このETFは、投資家にとって低コストで、高い流動性を提供することで、多くの投資家から人気があります。ブラジルに投資することに興味がある投資家にとって、EWZは、投資するための手軽な方法として注目されています。

仮想通貨

仮想通貨はアメリカのハイテク株の株式指数であるナスダック100指数と連動するハイレバレッジ商品という位置づけで積み立てています。詳しくは以下の記事を御覧ください。

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コモデティ

金属・エネルギーは株との連動性が高く、株を保有していれば配当金を貰えることから、鉄鉱石・原油のような金属・エネルギー商品そのものを保有するのではなく、鉱業・エネルギーセクターに属する企業の株を保有することにしています。一方、貴金属と農業商品は株との相関性が低いため商品自体を持っています。

貴金属

IAU

IAUは、金価格に連動する上場投資信託(ETF)です。このETFは、金を保有することで、金価格の変動に応じて投資家のリターンを追跡することを目的としています。IAUは、金の持ち運びや保管に関する費用を抑え、一定のリターンを期待する投資家にとって人気があります。また、金は通貨や株式などの他の資産とは異なる特性を持っており、ポートフォリオの分散化に役立つこともあります。なお、IAUは、米国の投資会社であるブラックロック社が提供しています。

SLV

SLVは、銀価格に連動する上場投資信託(ETF)です。このETFは、銀を保有することで、銀価格の変動に応じて投資家のリターンを追跡することを目的としています。SLVは、銀の持ち運びや保管に関する費用を抑え、一定のリターンを期待する投資家にとって人気があります。また、銀は金と同様に、ポートフォリオの分散化に役立つこともあります。なお、SLVは、米国の投資会社であるiSharesが提供しています。

卑金属

BHP

BHPは、オーストラリアに本拠を置く多角的鉱業会社です。同社は、鉄鉱石、石炭、銅、ニッケル、亜鉛、鉛、ダイヤモンド、ウラニウムなどの鉱物資源の採掘、生産、販売に従事しています。また、石油・ガス事業にも関与しています。BHPは、オーストラリア、アメリカ、南アメリカ、アフリカなどの地域で事業を展開しており、世界中の需要に対応することができる大規模な企業です。BHPは、多角的な事業展開により、鉱業サイクルの変動に強く、投資家からの注目を集めています。BHPは、オーストラリア証券取引所(ASX)とロンドン証券取引所(LSE)に上場しています。

RIO

リオ・ティント(Rio Tinto)は、世界的に活躍するイギリスの鉱業企業で、世界中で鉄鉱石、アルミニウム、銅、ダイヤモンド、石灰石、ウラン、鉛、亜鉛などの資源を採掘・生産・販売しています。特に鉄鉱石、アルミニウム、銅の生産量は業界トップクラスで、豊富な資源量を有しています。リオ・ティントは、世界各地に拠点を設けており、オーストラリア、アメリカ、カナダ、アフリカ、欧州、アジアなどで事業を展開しています。また、同社は環境保護や社会貢献にも取り組んでおり、持続可能な鉱業の実現を目指しています。リオ・ティントは、ロンドン証券取引所(LSE)とオーストラリア証券取引所(ASX)に上場しています。

【アルミニウムに投資】高配当株リオ・ティント(RIO)を分析 【アルミニウムに投資】高配当株リオ・ティント(RIO)を分析
VALE

VALEは、ブラジルに本拠を置く鉱業会社で、世界最大の鉄鉱石プロデューサーの一つです。同社は、鉄鉱石、ニッケル、銅、金、銀、アルミニウムなどの資源の採掘、生産、販売を手掛けており、鉄鉱石においては世界の生産量の一部を占めています。VALEは、世界各地で事業を展開しており、主要な拠点としてはブラジル、カナダ、モザンビーク、オーストラリアなどが挙げられます。同社は、環境保護にも取り組んでおり、持続可能な鉱業の実現に向けた取り組みを進めています。VALEは、ブラジル証券取引所(B3)とニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場しています。

エネルギー
XLE

XLEは、エネルギー株を含むS&P500株価指数に連動する上場投資信託(ETF)の1つです。XLEは、エネルギー産業に従事する企業の株式を保有しており、石油・ガスの生産、探査、輸送、精製、販売などを手掛ける企業が含まれます。具体的には、エクソンモービル、シェブロン、コノコフィリップス、シュルンベルジェ、ホールバートンなどが含まれます。XLEは、エネルギー産業の動向に応じて値動きするため、原油価格の変化や需要の増減などが影響を与えることがあります。

農業商品
DBA

DBAは、農産物先物市場に連動する上場投資信託(ETF)の1つです。DBAは、農産物先物市場で取引される商品先物契約に投資することにより、農産物市場の動向に応じて値動きします。DBAが投資する商品には、穀物、畜産物、農業原材料などが含まれます。具体的には、小麦、トウモロコシ、大豆、綿花、コーヒー、砂糖、豚肉、牛肉などが挙げられます。農業には気象条件や天候などの要因が強く影響するため、これらの要因によって市場価格が大きく変動することがあります。そのため、DBAに投資することで、投資家は農産物市場の動向によるリスク分散が可能となります。

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米国債

TLT

TLTは、米国国債市場に連動する上場投資信託(ETF)の1つです。具体的には、20年以上の残存期間を持つ米国政府債券に投資することで、市場金利やインフレーションなどの要因によって影響を受ける米国国債市場の動向に応じて値動きします。TLTに投資することで、長期的な米国国債市場に対するポートフォリオの露出を得ることができ、金利上昇に伴う株式市場の下落リスクを軽減することができます。また、米国国債は償還額が政府によって保証されているため、信用リスクが低く、安定した運用が期待できるとされています。

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